的を得たガイドさんのお話

2014年5月 金海に幻の伽耶と太陽信仰のルーツをたどる旅に出かけました。

その時のガイドさんの的を得た話が、日韓関係を改善する根本だと思いました。

日本の古代史のコンプレックス(金 聖昊)

明治初期に小中学校の日本史教科書の影響を及ぼした「国史眼」は日本書紀に基礎を置いたものであった。上代の神であった素戔嗚尊が韓半島を支配し、新羅の王子天日槍は日本に帰化した。神功皇后は新羅征伐して降伏させ、百済王からは「千秋万歳 常称西蕃」し「春秋朝貢」するという盟約を受けたという。このような歴史の解釈から日本天皇家は古代に南韓を支配したという歴史像ができた。

考古学的(遺物と遺跡)、言語学的(日本語の起源)、体質学(畿内地域の住民)のもろもろの要素が当然発見されなければならない。

韓国の近代史のコンプレックス(金 聖昊)

一体、植民史観は誰が作ったものか?韓国人でなく日本人であった。韓国史料に依ってではなく日本史料に依って成立したのもである。これにも拘らず植民地史観の震源である日本史を研究しないで植民地史観を脱しようとするのは、“木に縁って魚を求める”ものと言わねばならぬ。極端に言って、日本史研究にそっぽを向きながら植民地史観を脱しようとする分離主義史観は、否定すべき植民地史観をかえって前提とする敗北主義と少しも異なるところがないものと言える。