サムスン美術館を訪ねました。(韓国)7月5日
金弘道は一年余の間日本に渡り、「東洲斎写楽」のかくれ蓑の中で浮世絵を描ていた。(李 寧煕)
江戸時代の絵師東洲斎写楽
どこからともなく現れ、約十個月余の間に百数十点の浮世絵を描きに描きどこへともなくきらめき去った男。ダイナミックで繊細、リアルで自由奔放。ほとばしるエ不ルギーと清らかに燃える個性で一世を風扉したこの天才画家は一体誰なのか。
本名不詳。
出身地不詳。
生没年不詳。
経歴不詳。
父母兄弟妻子すべて不詳。
後年の消息もまた一切不詳。
不詳だらけである。
ぼうばくした2、3世紀の人でもなく、わずか二百年前の有名画家の事情がなぜこれ程闇に包まれているのか、このこと自体がむしろ謎に思えてならない。